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”おくりびと”が見る風景 [旅先一景]

 映画「おくりびと」で主人公・大悟が納棺師として働く”NKエージェント”の3階、社長室から見下ろす酒田市街の風景。
CA3A0104.JPG

 この建物は旧・割烹小幡で、現在、映画のシーンに合わせて部屋が再現されている。しかし、実際の映画では、この部屋をイメージしたセットをつくって撮影したとのこと。映画では、窓の外の酒田市街の風景がハメコミ合成だった。

 昨晩、国会の勢力図が大きく塗り替わり、今朝は世の中が一変したかのようだったが、こうしてマチを見下ろすと、人々の生活は何も変わらず、淡々と静かに営まれているように見える。いや、選挙の振り子のほうがあまりに大きく振れるので、普通の生活の静かさが際立って感じるのかもしれない。

 あたかも日本全体が”Swing state”-米国で、浮動票が多く常に選挙の結果を左右する州-と化したようだった。国民の多くが”Swing voter”となったのかもしれない。

 しかし、実際の人々生活=誕生し→成長し→学び→働き→結婚し→子供を生み育て→老い→死ぬ、は国や文化、政治体制、イデオロギー、宗教問わずに、そう違わない普遍のもの。このいずれの段階でも過不足ないように努めるのが政治の役目。今回当選された政治家の方々には、”ハメコミの風景”ではなく現実をよくよく注視し、極端に走らず静かに対処していってほしいもの…。
 
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