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商売の神様 [日常一景]

今年は元旦から吹雪で30cmは積もった感じ。

 上山は小さな山や丘に囲まれた起伏の多い街だとは昨日も書いたところですが、それぞれのてっぺんに寺社仏閣があり、元日参りにはこれらを巡るのを慣わしとしています。
 駅前の金華山神社で金運上昇を願い→映画「おくりびと」大悟の生家の向かいにある八幡神社で勝負に勝つことを願い→その先の路地の角にある子育て地蔵尊で子供たちの健康を願い→階段を登って数々の鳥居をくぐって栗川神社では商業の発展を願い→もうひとつの子育て地蔵尊で再び子供たちの健康を願い→最後に階段を登って石崎神社ではカッパ様に水泳上達?を願ってきました。

 一つ目の子育て地蔵尊では、おどろおどろしい鬼たちが子供を抱えて川を越えようとしている「三途の川絵図」を拝見しました。これは今から150年前、飢饉で多くの子供が亡くなった時に描かれて奉納されたものだそうです。(150年前というと1860年ごろ?丁度、坂本龍馬が活躍していた時代だけど、大きな飢饉は天保の大飢饉だとすると160~170年前?)

 栗川稲荷神社は商売の神様で有名で、かつては寄進された赤い鳥居が長いトンネルを上下二本作っていましたが、今となっては朽ち果てて途切れ途切れになってしまいました。
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(厳寒の栗川稲荷神社参道)
・・・日本が坂の上の雲を目指した経済成長の時代までは、商売人の皆さんの信仰を集めたのでしょうが、今となっては信仰心もさることながら成長の余地を見出すことが難しくなってきました。
 昨日、かがり火でお会いした旅館の社長さんたちは声をそろえて「今年は先が見えない。デフレ宣言以降おかしくなった。」とおっしゃっていました。どうしたら先が見えるようになるのでしょうか・・・。デフレの原因は?これを止めるには?

 12月にイオンの岡田社長が記者会見をした際に「イオンの低価格戦略がデフレを助長しているのではないか」というような質問をした記者がおりましたが、果たしてそうなのでしょうか?
 そんな中、年末気になった経済記事です。

トヨタ、部品コスト3割削減へ(12月23日7時56分配信 産経新聞) トヨタ自動車が取引先の部品メーカーに部品価格を現在より3割引き下げるよう要請したことが22日分かった。自動車各社による新興国市場向けの低価格車の投入で、価格競争が激化すると判断した。3割という大幅引き下げを求めたのは10年ぶり。

・・・ものづくり大国の日本にとって、米国経済の限界が見えたところで、今後売っていくべき市場は中国、インドなのは火を見るより明らか。
 戦後、貧乏だった日本人が豊かなアメリカ人に安くモノを売りながら所得を増加させることで生活を豊かにし、国内消費も拡大させてきました。しかし、反対に日本人より所得の低い国民にモノを売るとなるとそうはいきません。格段に安くモノを作って売る努力が必要になりますが、為替の関係でそう簡単にはいきません。乾いた雑巾を絞ってきた会社はコストダウンの余地などそうそうないでしょう。残るは給料、人件費。そうしたら・・・小売業の皆さんは安いものを輸入し、販売価格を下げなければ商売になりません。・・・この繰り返しがいわゆるデフレスパイラルというものなのではないでしょうか?・・・さて、この下りの螺旋階段はどこで着地するのでしょうか?それは、論理的に考えれば、中国人とインド人よりも貧乏になったところ。・・・うーむ、とすると今の所得の半分以下ということ?単純に考えれば、小売も飲食も、国内市場向けの分野は半分潰れなければならなくなるってこと?!

トヨタは国内で半分以上の車を生産するすばらしい会社ですが、トヨタ様だけにいつまでも頼っていてはいけません。コスト削減、無駄排除は限界。自動車の不足分を補って余りあるような新しい産業を創ること以外にありません。何も生まれない目先の雇用対策よりも新技術、新分野、新発想。日本に今一番必要なのは、「学び直し」なのではないでしょうか。・・・商売の神様には、「景気上向き」よりも「学問成就」をお祈りしてはどうでしょう。
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