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ススキの穂が光る季節 [日常一景]

ここいらのススキも穂が開き、いよいよ角度を下げ始めた秋の陽にきらめいています。
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 ススキは河川敷や線路脇、マチの空き地や耕作放棄地、どこにでも生えている、全く日常的で当たり前な植物です。・・・しかし、去年から、これが非常に大切なものに見えるようになってしまいました。・・・それは、茅葺き屋根を葺くための”茅(かや)”のひとつだから。

 屋根を葺くには、大量の”茅”が必要なので、どこにでも大量にあるススキは一番のターゲット。ススキは霜が降り葉が枯れてからの方が刈り取るのによいと聞き、去年はそれを待って刈ろうと準備したのですが、最初の作業の朝、重たい雪が降り、べシャッとススキが折れて雪の下になってしまいました。・・・茅は折れてしまうと使い物になりません。・・・それからというもの、”元気なススキ”を見ると焦りが募り、目が離れなくなってしまった、というわけです。ススキの穂が光るのを見るたび、「今年こそは」と思うのでした。

 この写真の近くの上山市体育文化センターで昨日、”蔵王上山 気候性地形療法全国サミット”なる会合がありました。・・・”気候性地形療法”とは?・・・聞きなれないうえに漢字七文字もあって、”七言絶句”!という感じですが、要は「空気のよいところで温泉にでも入りながら上り下り歩くとカラダにいいよ」ということらしい。かなり強引な訳ですが。

 そこで、同じような取り組みをしている大分県の湯布院や和歌山県の熊野古道などから関係者を招いてシンポジウムをやったということ。元々観光地でやっていることでもあり、観光庁の方も呼んでいたので観光的なアプローチも取り入れ、こうした方法を普及させましょう、という狙いもあったようですが、そこは少し具体的な踏み込みまでには行かなかった感じでしたが、・・・例えば、上山など街なかにアップダウンとお城や寺社、温泉などが散在するマチでは、こうした身近なところを楽しく巡りながら、1週間ぐらい滞在すると「体脂肪率が1%下がりました」というような効果を口コミでも宣伝できれば、観光効果も期待できるのでは?
 シンポジウムの中で、北海道大の阿岸名誉教授が、”気候性”には、様々な要素が含まれ、自然の気候だけでなく、史跡や寺社仏閣など歴史的、文化的な空間での歩行は精神的な療養効果をもたらす、というようなことをおっしゃっておりましたので、この辺が非常に参考になると感じました。

 さて、ススキ。
 ・・・茅葺きの家を訪れながら山村を歩くのは、相当のリラックス効果を与えます。糖尿病や高脂血症など成人病の多くはストレスが引き起こすものというのは周知の事実。リラックスできるココロとカラダによろしい景観づくりのために、今年こそススキを刈りましょう!
タグ:ススキ
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