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2000NYの一景 [旅先一景]

 ニューヨーク・イーストリバーを下るボートがちょうどブルックリン橋をくぐったところで、マンハッタン島のウォール街を撮った一景。
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 奥に懐かしきツインタワー、ワールドトレードセンタービルがニューヨークの幻のように見えます。そう、これは”ゴースト”ではなく、2000年に行ったときに撮って現像した写真を、2010年にデジカメで撮った写真。おかげで相当ボケています。

 今日は散歩や簡単な買い物はしたものの、他は雑誌を読むぐらいで面白い写真が撮れなかったため、最近続いてはいますが”冬の手抜き”をご容赦ください。

 2000年8月はクリントン政権最後の年。ゴア副大統領が主導した”デジタルハイウエー構想”などで、ウォール街はITバブル状態。全然関係ない自分が街を歩いていても不思議に肌で感じ、伝播するバブルの匂い。なんか、暖かくなった春の香りにどきどきするような高揚感で、1986年頃の六本木通りと同じ浮き足立った感覚。
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 ちょうど、ゴアvsブッシュの大統領選挙が行われていた時期で、ワシントンDCの空港では両陣営のお土産用Tシャツが売られ、ロビーはワシントンの住人と思しき人たちが、選挙の話題(ゴアが副大統領候補にリーバーマンを指名した話)でもちきりでした。(ユダヤ票狙いが吉と出るか凶と出るか?ゴアが負けたら引越しするのかな~、etc・・・)

 さて、オバマ政権2年目の2010年。
 どこぞの国と同様に、期待の割にはなんかモタモタして実績が見えない感じのするオバマ政権ですが、本日読んでいたタイム誌によると、(相当同情的な書き方だと思いますが・・・)実は、社会保障制度改革や外交の転換、対テロ戦争など、やることはやっているけど、”ワシントンの住人”たちに対する”根回し”に時間がかかっているとか、超党派的解決を志向したけど頭の古い共和党主流派が潰してしまったとか、オバマさん自体も演説は上手いけれども真面目すぎて国民に伝え切れていない、とか、そういうことがモタモタに見える原因だということでした。
 もうひとつ、かのロナルド・レーガンが大統領宣誓式で「政府こそが問題だ」と言って”小さな政府”の方向性を国民に浸透させて以来、「大きな政府支出は胡散臭い」という共通認識をミドルクラスが持つようになり、この問題をクリントンが政権末期(ちょうど2000年ごろ?)に気づいたものの”信用ある社会保障制度”を創れなかった、という流れが、現政権が景気対策や社会保障制度になかなか国民の理解を得られないという状況に繋がっているのだとか。そこでオバマ政権はウォール街の”巨大ボーナス”を槍玉に「ジユウダケジャナク、キセイヤブンパイモヒツヨウデスヨ!Yes, We can!」と国民説得に乗り出したのだそうです。

 さて、今回の大恐慌の教訓からウォール街やロンドンのシティではボーナスに規制がかかり始めておりますが、それを尻目に香港は、いち早く成長を回復させた中国をバックに世界の金融センターとしての地位を高めているそうです。ボーナス規制の無い香港を目指し、多くの金融関係者が世界中から集まってきているとか。

 では、わが国は?東京は?特に規制が無くともボーナスが上がらない”理想的な”国ですが、どうも、”アジアの金融ハブ”という立ち回りは向いていないように思います。・・・むしろ、お家芸の技術や研究、教育に集中投資するシステムを作り、近隣国が弱い著作権法、商標法など(「オニイサン、カンペキナニセモノアルヨ~」inソウル)パテント分野の法制度を整備し、”世界のテクノロジーハブ”でも目指したほうが性に合っているのではないでしょうか?

そんなことを感じながら読書、いや読誌した一日でした。
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